休業中のあれこれ ⑩
姫路、名古屋、東京へ
梅雨のさ中ではあったが、友人の一周忌の前までにお墓参りがしたいと思っていた。
途中下車して、コロナで葬儀に参列できなかった姫路の義兄宅、名古屋の友人宅とお邪魔して、お参りをすませて友人と共に東京へ。
姫路へは40数年ぶり。
名古屋へは8年ぶり。
8年半暮らした名古屋。
かって住んでいたところは懐かしく…
彼女とこの界隈を散策して、あの頃にタイムスリップ。
数年前から、最初に住んだマンションは取り壊されて工事中と聞いていたが、完成して高級老人ホームと学生マンションとに化していた。




山手通りの名古屋大学も南山大学も正門がわかりやすくきれいに整備されて。
名古屋大学隣りのシャンボール山手も絨毯屋さんも今だ健在。
私たちはこのシャンボール山手の中にあった会社のパート募集に応募して知り合い、週に2日ほど働いていた。
初対面で意気投合 ❣
それ以来の友人である。


ラインや電話でよく話はしていても実際に会うのは約6年ぶり。
オープンした翌年に 彼女が Muransé に来てくれて、それ以来である。
着いた日の夜は再会を祝って乾杯。


翌日は小雨の中、彼女の運転で名東区のティールームへ。


クリームティーを注文。
キームンがあった!
名駅も栄も新しいビルが建ち、街並みも少し変わってはいたが、どこもここも懐かしい…よく通った道、記憶の中の思い出の風景。
名古屋に2泊するも、時間が足りない、足りない。
行きたいところはいっぱいあれど…
数年前にリフォームしたという彼女のマンションは尚一層、素敵な部屋へと変貌。
何が素敵かって…インテリアのセンスもだが、落ち着いたいい雰囲気を醸し出している間接照明。
日本の家屋は大体において、平面の天井に直付けの照明器具がほとんどだが、天井を造作して折り上げ天井?に半分隠れたようになった間接照明。
年月と共に深くなった 窓の外に見える木々の緑。
懐かしの風景にあの頃のことがいろいろ思い出されて、胸がキュンキュン。
その昔、父と母が東京へ遊びに来た時、自分が少女時代に住んでいたところへ行きたいから連れて行ってくれと…
膝が悪く、電車の乗り降りやひとりで歩くのがままならなかった母を巣鴨から大井町まで私は3度も連れて行った。
家の近くに伊藤博文公のお墓があったのだと。
確かに伊藤博文公の墓所があった。
整備されて、小さな公園のようになっていた。
そこからほど近いところに祖父が勤めていたという会社もあった。
近くの商店主にここは昔、川があったとですけどね…ご存じないですか…と尋ねていた。
ああ、今は暗渠になっているんですよとの返事が返ってきた。
母は当時に思いを馳せて、記憶をたどり…感慨深い思いに浸っていたのだろう。
いつまでも帰ろうとしない母を急き立てたり、3度目に、また行きたい…連れて行ってくれと言われたとき、え?また~⁉
と冷たく言った自分を反省する。
あの時の母の気持ちが今頃になってわかる。
やさしくない娘であった。
名古屋から東京へ
新幹線で東京へ。
車窓にはこの時期の 雪どけの富士山。
高校生の時、山梨を旅して初めて富士山を目にした。
これが富士山か❣
河口湖をはじめ富士五湖をめぐり、昇仙峡、青木ヶ原樹海、紅葉台、静岡側の朝霧高原からの富士の眺め。
中でも圧巻は目の前に迫りくる忍野富士。
表富士、裏富士…それぞれの表情、それぞれの美しさにこの上なく感動したものだ。


品川で山手線に乗り換えて、恵比寿で下車。
恵比寿は十数年ぶり。
ガーデンプレイスの中もずいぶんと変わった。




かってあった三越は撤退。
跡地にはスーパーが。
ブルーノートも❣
ガーデンプレイスタワーの中の韓国料理店でランチ。
亡くなった友人とは東武の中にあった妻家房でよくランチをしていたことを思いながらパクパクもぐもぐ。
チヂミとか石焼ビビンバとか…私たちは好んでよく食べた。
この場所にあって、リーズナブルでなかなかのランチに満足してホテルにチェックイン。
ウェスティンではピカピカに磨かれたクラシックな馬車がお出迎え。
結婚式の前撮りなのだろうか…この階段の上では新郎新婦を撮影中であった。






ゆっくり、たっぷりの朝食ブッフェに満足。
さほど暑くもなく、コーヒーはガーデンコーナーでいただく。
友人のおかげで…なんと、貯まったカードのポイントでウェスティンに宿泊できるという恩恵に与り、 久々にこんな贅沢な時間。
至福の時。
朝食の後、私たちはそれぞれの友人のお墓参りに向かう。
これまでのあれこれ…過ぎ去った時の流れを思いながら電車に揺られた。
亡くなったことが現実のこととは思われず、実感できないでいたが…
彼女が眠る上野のお寺とお宅に伺って、いなくなってしまった現実と向き合うこととなる。
夕方、新宿で合流してホテルに戻り、恵比寿で夕食を摂る。




リーズナブルで、満足の味。
ブッラータチーズというものを初めて食す。
う~ん、うまっ❣
ほぼ満席…若い人がほとんどで、おばさんふたり連れなんて私たちくらいか…
だが、スタッフの接客がそんなことを感じさせないほどテンポよく。
人気のほどがうかがえる。
翌日は 午後にアフタヌーンティーを予約していたので、朝は軽くミネストローネをラウンジで。


スタッフがアフタヌーンティーのセッティングをしていた。
ウェスティンは TWG の紅茶なんですね。
続きはまた次回に記そうと思う。