最初で最後
★久兵衛 (銀座本店)
長崎に帰る前に皆で飯でも食おうか…
という夫の提案に、長男が久兵衛に行きたい。
忙しく働いている長男夫婦と次男、同じ東京に暮らしながら、家族5人が顔を揃えるのは3年前のお正月以来❣
なんという家族でしょう…
夫が若い頃は残業、出張が多く父親は不在がち。
家族そろって食事することがあまりなかった。
当たり前だけど、こちらが歳をとると逆転。
親の懐具合に配慮して、お嫁さんの ランチでいいですよの言葉に、夜ではなく最初で最後の久兵衛でランチ。
お鮨ならカウンターでしょうということで、カウンター個室を予約。
久兵衛で鮨をにぎって36年というベテランの板前さん。
男前です❣
ぴかぴかに研ぎ澄まされた包丁。
久兵衛は創業祭ということで、なんとお昼は2千円引きだった❣
おまかせにぎり ¥10,000→ 8,000
鮨懐石 信楽 ¥15,000→13,000
静岡産のカンパチ。
まるで白身魚のような美しさ。
中トロ
久兵衛のガリは砂糖を使わず仕上げているという。
甘くなく、しょっぱくなく、実においしい酸っぱさ。
ていねいな仕事ぶりがうかがえる。
すみいかのげそのあぶり
薬味をサンドした鰹。
銀座の鮨屋なんて敷居が高く、堅苦しいのかと思っていたが、久兵衛は実に気取りのないお店。
そんなところが人気の秘密なのかもですね。
ベテラン板前さんとの会話も楽し。
ぴちぴちと動いている。
私は残念ながら海老アレルギー。
海老は生か軽く火を通すか選べる。
まながつおの西京焼き
きれいな中トロです
鯛も塩か醤油か選べる。
私は元来、光りものが大好きで、トロなんてそれほど…
と思ってきたが、こんなおいしいトロは初めて❣
自分が本当においしいトロを食べたことがなかったんだということに気づいた。
すみいか…すみいかというものを初めて食す。
水いか、赤いか、あおりいかくらいしか知らなかった。
釧路産のうに
我が家は息子がふたり。
男の子だから、どんなとこへ出ても物おじしない人間になって欲しいと思ってきた。
小さい頃から、安いうどん屋にも連れて行くけど、分不相応なホテルでの食事や、ボーナス時期に限りだけど、長崎で1番と言われるようなステーキハウスへも。
夫がいるたまの休みには朝ご飯を食べによくホテルへ。
朝ご飯なら我が家の家計でもなんとか。
おいしいものを食べさせる時は大人になったら自分でしっかり稼いで食べるんだぞの意味も込めて。
よって、我が家はエンゲル係数が高かった。
今もそうだが。
久々のうに
無論おいしいが、長崎県の五島のうには最高❣
夫が五島では喫茶店にうに丼があるんですよね…五島のうにに話が及び、板前さんが五島の赤うには最高ですね。
そうか、赤うになのか…知らなかった。
ほうぼうのお鮨とは初めて。
煮つけしか食したことがなかった。
ある時、当時中学生だった甥っ子が修学旅行でグラバー園に来ていると連絡をもらい、息子達を連れて会いに行った。
帰り道、グラバー園にほど近いホテルの前を通りかかると、まだ幼稚園にも上がらない次男が私の手を振りほどいて、とっとこ走ってホテルに入っていく。
昔の東急ホテル(現在ANAクラウンホテル)だ。
朝ご飯をよく食べに行っていたのを憶えていた模様。
今日はダメよ、今度、お父さんがいる時に来ようねと言っても、テコでも動かない。
給料前で私の財布の中には5千円札が1枚だけ。
今のようにカードなどは身近ではなかった。
冷や汗ものだったが、クラブハウスサンドイッチをひとつだけ注文。
たしか1,800円だったのを憶えている。
息子達にジュースを、しょぼい話だが、自分は水で…
大人になった息子達を見ながら、そんなことを思い出しながら鮨をつまんだ。
平貝かホタテか選ぶことができる。
好物のあじ
ふっくら穴子
口直しのスライスした大根に梅肉と大葉をサンドしたもの。
鮨懐石には蛤のお吸い物、おまかせにはしじみ汁。
しじみは本店だけでなんと毎日25キロを消費するという。
お吸い物はイマイチかなぁ…
京都・つるやのお吸い物は忘れがたき格別の味わい。
巻き物と卵焼きとなすの浅漬け
デザートの自家製栗ようかんと梨
日頃は回転ずし❣
お寿司は1週間毎日でもOK❣
丸の内のKITTEの中の『根室花まる』は安くてとてもおいしい。
同じく『美登利寿司』も。
最初で最後の久兵衛❣
おいしゅうございました。