一期一会
★一期一会の出会い
3月のある日の午後、今から50分後くらいになるのですが、いいですか… とのお電話。
もちろんですとも ❣
5時まで営業していますから…お待ちしております。
営業時間は一応5時までだが、オーダーストップの時間は特に設けていない。
私に特段の用事でもない限り、お客様がいらっしゃれば5時過ぎてもかまわないと考えているので…アバウトです。
お越しになったのは、ほぼ同年代と思われるご夫妻。
兵庫県からご旅行で来られた由。
長崎はもう何度も来ているのだが、今回で最後かな…と思っているとのお話だった。
観光地めぐりより、ゆっくりお茶がしたいと思ってティールームめぐりを楽しんでいるとのこと。
正直な方で…実はシシングハーストに行ったら休みで…
それで、Muransé にお越しくださったというわけだった。
そうでしたか…
お休みだったシシングハーストさんに感謝ですね 。
イギリスの有名な庭園と同じ名前のシシングハーストは長崎では有名なティールームである。
大村湾を見渡せる立地で、店内はアンティーク家具や調度品でしつらえられた素敵な雰囲気 。
隣りにはイギリスのアンティーク家具や雑貨などのショップが併設されている。
ショップには素敵なマダムが ❣
定休日以外に買い付けなどで、時折り臨時休業になることがあるようだ。
アフタヌーンティーセット、スコーン、ケーキ、野菜スープやパンなどのメニューがある。
★ムレスナティー
イギリスと紅茶がお好きだというご夫妻で、話が弾んで、楽しいひとときだった。
関西で有名な紅茶のお店といえば、ムレスナティーでしょうか…そんなことからムレスナティーの話に花が咲いた。
残念ながら、関西のお店には行ったことがないが、5~6年ほど前に友人に案内されて名古屋のロージーティーハウスというムレスナティーのお店にいちど。
引越してくる前に、国立駅近くのクニタチティーハウスに友人と。
今では神楽坂にもあるらしい。
実はオープンするに当たり、どこの紅茶にしようかと思案していた時、ムレスナティーも選択肢に全くないわけではなかった。
ティールームめぐりをしている頃、八ヶ岳の紅茶専門店 マヴィを訪ねて マヴィの雰囲気とこの紅茶缶にひとめぼれして、私にしては珍しく即断 ❣
(サロン・ド・テ・マヴィ)
オープン以来、 マヴィの 紅茶、ハーブティー、紅茶ジャムを使用している。
ムレスナティーのお店と言えば、赤い大きな紅茶缶がずらり。
(クニタチティーハウス)
どのお店も同じかどうかは知らないが、ウェッジウッドの大ぶりのカップで提供される。
ウェッジウッドのジャスパーコンランシリーズ。
ジャスパーコンラン/シノワズリー
Muransé ではこのカップで、ロイヤルミルクティーを提供している。
ご夫妻のお薦めは甲子園口本店。
ぜひ、行ってみてくださいと。
こちらも、もしまた長崎に来られる機会があれば、ぜひシシングハーストにも行ってみてください…素敵なお店ですから…とお伝えしたところだ。
本家シシングハーストは 現在はナショナルトラストが管理するイギリス・ケント州にあるというマナーハウスの庭園。
テレビと雑誌でしかみたことなく、いつかは訪れてみたいあこがれの庭園 。
関西にはもう長いこと行っていない。
いつか訪ねてみたいと思う。
その本店にいる社長が薦めるのが、イギリス・ヨークシャーのべティーズ・ティールーム 。
ぜひ行って、お茶の文化を感じてもらいたいと熱く語られるとお聞きした。
べティーズ・ティールームのことも雑誌でしか見たことがない。
ティールームの聖地 ❣
ベティーズ・ティールームは 雑誌、RSVPの Vol.1、6、8 に掲載されている。
シシングハースト・カッスルガーデン も同じく、RSVPの Vol.20 に。
(写真掲載はRSVP社の承認済み)
RSVPは2004年の創刊当初は英国特集という名前の季刊誌だった。
英国特集創刊号からほぼ Muransé の本棚にございます。
ご来店の際はお手に取ってみてください。
コロナが終息して海外旅行ができるようになれば、このベティーズ・ティールームにもぜひ行ってみたいものだ。
つい先日、Cafe Muransé 御中と書かれた郵便物が届いた。
差出人名に心当たりがなく、もしかしたら夫の知り合いかしらと思いながら…開封してみると、お便りとムレスナティーが入っているではないか…
なんと、まあ~❣
びっくり ❣
驚きとともに、恐縮の極みだが、お気持ちありがたく、うれしくいただいた。
旅の思い出のひとコマに Muransé を加えていただいてうれしく思う。
すぐにでも開封して飲んでみたい誘惑にかられながら…あと少しだけ、先の楽しみに取っているところだ。
開封したら長くおかないで、やはり早めに飲んでしまいたい。
コロナが収束の方向に向かえば、友人を招いてお茶をしたいと思っている。
一期一会という言葉で思い出すのは、昨年秋に友人の友人が…ご家族で広島からお越しくださった時のこと。
それまでは面識もなく…出版された旅行記は拝読したことがあるが、お会いするのは初めて。
この方々も本当に素敵なご家族なぁと思わせる雰囲気で…
北欧の話、コーヒーの話に花が咲いて、実に楽しいひと時だった。
一期一会とは茶道から生まれた言葉だという。
茶会を幾たび開こうとも、今日のこの茶会は一生の中で一度きり…今のこの時は二度とは巡ってこない一度きり。
例え、幾度か会っている人であっても、今日のこの時は二度とない一度きり。
茶の湯ではそんな思いで客人を迎えるべく、亭主の心がまえを説いたということなのだろう。
これから世の中は大きく変わることだろう。
想像もしなかったような厳しい事態に直面することだろう。
底知れぬ不安がつきまとう。
いつの間にか疎遠になってしまった人達…どうしているだろうかと思ったりするこの頃。
普段の生活では忘れがちなこの『一期一会』こころに刻みたい。
コロナが収束に向かい、営業を再開できる日が早く来ることを願うばかりである。