コーヒー教室・東京

コーヒー教室(隠房/かくれんぼう・豊島園)

東京滞在最後の日、豊島園の自家焙煎店『隠房』で半日だけのコーヒー教室。

3人だけのセミプライベート・レッスン。

おひとりはスカイツリーのお膝元、押上で自家焙煎珈琲店を始めて7年になるという女性。

もうおひとりは、近々カフェをオープンする予定の男性。

今からもう10年以上も前のことだが、デパートのカルチャースクールで初めてのコーヒー教室が『隠房』のコーヒー教室。

その時初めて、スペシャルティー・コーヒーのことを知る。

理論がわかればおいしいコーヒーが淹れられる

で、理論を約3時間半 ❣

そのあと、実践。

ペーパーフィルターと金属メッシュフィルターでハンドドリップ。

それぞれ、飲み比べ。

コーヒーの抽出法には、浸漬法と透過法がある。

浸漬法(文字通り浸す)は挽いたコーヒー豆に直接お湯を注いで、しばらく経った後、その上澄みを飲むというもの。

コーヒーのカッピングもこの方法で行う。

古来は煮出してから その上澄みを飲む飲み方だったそう。

フレンチプレスやエアロプレス、サイフォンなどはこの浸漬法に当たる。

コーヒーの持つコーヒーオイルやフレーバーなどがそのままダイレクトに抽出されるため、サイフォンは別だが、フレンチプレスなどは、飲んだ後のカップに微粉が少々残ったり、舌にざらつきのようなものを感じることもある。

透過法(文字通り濾過する)はペーパーフィルターや金属メッシュフィルター、ネルでコーヒーを淹れる方法。

ペーパーフィルターはコーヒーオイルや微粉などがペーパーに吸われてしまうため、すっきりしたクリアなコーヒーができあがる。

金属メッシュフィルターはペーパーのようにオイルまでも吸収してしまうことがないので、どちらかというとフレンチプレスに近いよう。

ネルドリップはまろやかな味に仕上がる。

好みは人それぞれ。

安定した味を淹れることはとても難しい。

私の場合、我ながら、わ、うまっ ❣

と、思う時と、どんなにいい豆でも…えっ、さっきとちがう…なんで❓

それでもう一度…隠房の店主の言った『理論がわかればおいしく淹れられる』という言葉がずっと引っかかっていて、もういちど教わりたいと。

今回の隠房では、点滴のようにお湯をポタ、ポタ、ポタと一滴ずつ注ぐ点滴法。

抽出時間で切って、あとはお湯を足して好みの濃さに仕上げる。

コーノ式かなざわコーヒーの金沢さんのやり方と似ている。

点滴ができなければ、少しずつ泡を出さないようにお湯を注ぐ…ポットを回さないと。

えっ、泡を出さないんですか❓

キーコーヒーでよく言われたのは、泡を追いかけるようにお湯を注ぐ…

よく言われるのは、『の』の字を書くようにお湯を注ぐ…だったり。

コーヒー教室でよく言われてきたのは、100人いれば100通りの淹れ方がある。

どれが正しいというわけではないと。

そりゃそうだろうが…正直なところ、私は混乱してしまった。

長崎・珈琲人町の店主にそんな話をしたら、あまり難しく考えなくてもいいんじゃないですか?

そうですかね…と言いつつも、その言葉には何だか、ホッとさせられるものがあった。

オープンする前、間近になってもどこのコーヒー豆にするかなかなか決められないでいた。

それで、あちこちの豆を取り寄せてやってみるのはどうだろうと思っていると話したら、それもいいんじゃないですか…おもしろいですよね。

いいですかね ❓

なんかホッとして、よし、決まり ❣

それでいこう。

自分自身が同じ焙煎所の豆ではなく、あちこちのいろいろなコーヒーを飲んでみたいと思う。

そんなカフェがあってもいいかも…背中を押してもらった気がしたものだ。

クールコーヒー

クールコーヒーというのを初めて知った。

アイスコーヒーには違いないが、よくあるアイスコーヒーほど冷たくなく、濃くなく…名前がクールの所以か。

ひと昔前のアイスコーヒーはとても濃くて、ストレートでは飲めなかった。

クールコーヒーは隠房の店主が編み出したもの(商標登録ずみ)

ガトーショコラは、新宿の『ケンズカフェ・東京』のものを提供。

キンキンに冷えたものは苦手な私にも軽い口あたりで、のどごしがいい。

よくあるアイスコーヒー用の深煎りではなく、コーヒー豆は好みのものを選ぶことができる。

よって、値段も選んだ豆の値段によってそれぞれ。

見た目がまるで生ビールのようなアイスブリュード・コーヒー…長崎の『矢上珈琲の杜』ではドラフトコーヒーと名前がついていたが、それともちがう味わい。

アイスブリュードはUCCが開発したというビールサーバーのようなものから注がれ、まるでギネス生のようなコーヒー。

アイスブリュード・コーヒーの泡は窒素ガスを充てんしたものだという。

『矢上珈琲の杜』では1杯用の少量パックの窒素ガスを使用。

見た目も新鮮、クリーミーな泡をおいしく感じるが、窒素ガスのコストが高いのが難点。

おかげさまで、Muransé は先月で2周年を迎えることができた。

オープンするにあたって、せめて10年やれたらいいなぁと思っていた。

この前、名古屋の友人と話している時、彼女が「80までがんばって ❣

その時は、え~っ、80❓ …と思ったが、今や 私の目標になった。

今回、息子達にも宣言 ❣

オカンは80までがんばるぞい。

今までは、長崎、福岡、大阪、名古屋、東京、千葉の各焙煎所からのコーヒー豆。

これからも、まだ知らない各地の焙煎所の豆を取り寄せて(今回の台風で被害にあわれたところもあるかもしれないなぁ…)

いろいろなコーヒーを提供していきたいと思っている。

コーヒーはむずかしい。

未熟だが、こころをこめてお淹れします。